深夜1時。いま、ボクはマンションの階段を降りている。
ゆっくりと、ゆっくりと、人の気配を探りながら降りている。
夏虫の鳴き声。ボクの心臓のバクバク音。ボクの小さな足音。
他には何も聞こえてこないから、周りには誰もいないはずだ。
――だけど油断はできない。
もし少しでも油断をしてしまったら、いまのボクを誰かに見られてしまうかもしれない。
もしもこれが誰かに見つかったら……そんなことを想像するだけでも恐ろしい。
だらだらと皮ふを伝う汗。
肌に張り付いているボクのTシャツ。
そして、こんなにも暑い夜だというのに、ボクの足はガクガクと震えている。
その理由はボクのアソコに目を向ければわかる。
半ズボンのファスナーが完全に開いて、ボクのふくらんだオチンチンがそこから飛び出しているのだから。
そう……ボクはこうして、野外露出のスリルを楽しんでいる。
こんなことに興奮してしまうなんて、ボクはきっと、変態にちがいない。
そう思ってやめようとしたこともあるけれど、どうしてもやめることができなかった。
それでこうしてたまに、ひやひやしながら一人で露出し続けている。
1階まで降りて、最上階まで上がってから、階段でオナニーをする。
それがボクのいつものパターンだった。
今日もそうしてたまりにたまった精子を吐きだそう……。
そう思った、そのときだった。
階下から、音もなく人がひょいとあらわれた。
――わっ、やばっ!
ボクはTシャツを引っ張ってオチンチンを強引に覆い隠した。
あらかじめ、そうやってやり過ごすつもりだった。
けど、その男の子の恰好を見たとたん、目を見開いたままボクはその場に固まってしまった。
だって彼、白ソックスと運動靴以外には、何も身に着けていなかったから。
――全裸露出。
オチンチンだけ露出させているボクとは違って、その子は全裸だった。
しかもこれみよがしに、勃起させている。
たぶん、中学生だろうか、ボクと同じくらい……。
真面目そうな顔なのに、エッチな目つきでボクを見上げてくる。
ゆっくり階段を上ってくると、ボクのすぐそばに立って、優しそうに微笑んだ。
(あとについてきて)
先に上がり始めて、軽く振り向く彼。立てた人差し指で上に行こうと合図してくる。
――もしかして、……これって。…………ボク、誘われてる……?
歩くたびにぶるんぶるん揺れたカチカチのオチンチン。
こちらに向けてプリプリ動いたそのお尻。
信じられない思いで、生唾を飲み込んだ。
「ここで抜こう?」
最上階。そのひそひそ声に応じて、ボクはうなずいた。
お互いに見せ合いながらの野外オナニー。場所はいつも通りではあったけれど、他人とするのは初めての体験。
ボクはあまりに興奮してしまって、彼が全裸でオチンチンをしごくその姿を見ながら、盛大に射精してしまった。
別れたあとも、ボクはその子のことばかりを考え続けてしまう。
――足音が聞こえなかったのは、ボクと同じように差し足で歩いていたからだ。でも、まるでボクがそこにいるのがわかっているみたいだった。もしかして、ボクが露出しているのを、あの子は知っていたのかな……?
翌日はいなかった。
だけど翌々日には……また。胸が高鳴った。再会できたのが、とても嬉しかった。
日を追うごとに、感覚は麻痺した。彼と会うたび、行為はエスカレートした。
相互オナニー、兜合わせ、後ろからの、乳首とオチンチンの同時攻め。いつの間にか、ボクも外で全裸になっていた。
彼にボクのことを認めてもらいたい。
そう思うようになってからは、彼の指示がなくても自分で服を全部脱ぐようになった。
玄関から全裸でマンションの廊下を歩いてみたり、そうして一人だけで階段を上り下りしてみたり。
彼の存在がボクを過激にして、さらなる変態へと染めていったんだ。
そんなある日。
面白いものを見せてあげると誘われて、公園で初めて会うことになった。
お昼に会うのも、マンションの敷地外で会うのも、これが初めて。
普段は簡単な言葉のやり取りしかしたことなかったし、彼についてボクは何も知らない。
――この機会に色々と聞いてみようか。もしかしたら、もっと仲良くなれるかもしれない。
そういう期待も胸に込めてボクは約束の公園の入り口に向かった。
ところが彼は挨拶もそこそこに歩き始めて、面白いものとは何かという質問にも「ついてきたらわかる」と言って答えてくれない。
そうして10分近くもの間、ボクは彼とベンチに座って何かを待ち続ける。
彼は、林を挟んだ向こう側の公衆トイレを気にしているようだった。
誰かが中に入ったとしても、この距離だとはっきりはわからない。
敷地が広くてトイレが3つもあるこの公園では、どうやらあそこのトイレはほとんど使われていないらしい。人が入る気配がまったくない。
ようやくおじさんと男の子が二人して男子トイレの中に消えていったかと思ったそのとき、しびれを切らしてそわそわし始めていたボクの手を、彼が「行こう」と引っ張った。
「えっ、なに?」
「すぐにわかるよ」
個室は二つだけど、使用中なのは一つだけ。
――あの二人、同じ個室に入ったんだ。
音を立てないように男子トイレに入ったボクたちは、使ってない方の個室に入って、ゆっくりと鍵を閉めた。
ドキドキしながら静かに彼と目を合わせていると、チュパチュパ、チュパチュパと、隣の個室から音が漏れていることに気がついた。
――これ……何の音だろう……。
にやにや笑っている彼。
しばらくすると今度は、
「あっ……あんっ」と、男の子のエッチな泣き声が聞こえてきた。
まるで体のどこかを吸われるのにたえかねて、声が我慢できなくなった……そんな感じのあえぎ声だった。
――あの二人……もしかして……。
「……あっ、だっ……だめぇっ……」
これは……、もう、間違いない……ボクはそう思った。
隣の個室の中では、ボクたちとほとんど年の変わらない男の子が、一回りも二回りもうえのおじさんにオチンチンをしゃぶられているんだ。
じゅるっじゅるっ、ぐぷっぐぷっ。
声を抑えられないのか、すごく気持ちよさそうにあんあん泣き声をあげはじめる男の子。
「ここで、いつもやってるんだ」
彼は小声でそう言って、仕切りに空いた穴をふさいでいるくしゃくしゃの紙の束を取り除いた。
ぽっかり空いた5cmほどの穴に、手招きしてボクに覗くよう誘導する。
――隣の個室に繋がる、覗き穴。
その覗き穴を通して、隣の中の様子が見える。
ちょうどおじさんが男の子のお尻の穴に勃起したオチンチンをあてがっているところだった。
自分のオチンチンが、むくむくと固くなっていくのがわかる。
すぐに、ずちゅずちゅと男の子のお尻の穴を突く音が聞こえ始めた。
「ひゃっ」
とつぜん電流が走ったみたいに、ボクの体がビクンとはねる。
彼に後ろから、お尻を撫でられたんだ。
「なに?」振り向いてたずねると、「俺たちも、やろ」
「えっ? お尻を……?」
ボクのお尻の穴の周りを人差し指で撫でながら、彼がうなずく。今度はアナルセックスをしようと誘っているんだ。
戸惑ったけど、隣で気持ちよさそうにそれを受け入れている男の子を見て、興味が湧いてしまった。
いつものように、白ソックスと運動靴だけの全裸になる。ただいつもとは違って、彼は服を脱ごうとはしなかった。
そこで不意に、犬用の首輪を手渡された。
「首輪……?」
「つけてみて。興奮するよ」
それは彼の言うとおりだった。
裸に首輪をつけていると、それだけでボクのオチンチンが更に体積を増していった。
自分がまるで本当の犬になったみたいに感じられて、胸がドキドキした。
公衆トイレの中に静かに響く喘ぎ声を聞きながら、彼とお互いの体を愛撫し始める。
ボクのお尻の穴が唾にまみれた指でほぐされて、いよいよ彼が自分の半ズボンとトランクスをずらした。
既に固くなっている彼のオチンチン。
――これがいまから、ボクのお尻の中に……。
「ほら。見て。向こうもこっちを見てる」
「えっ?」
隣の個室から、ボクたちのアナルセックスが覗き穴を通して覗かれていた。
「う、うそっ」
あてがわれた彼のオチンチンが、そのままボクのお尻の中にねじ込まれる。
「あっ。やっ、まっ待ってっ、だめっ」
必死に制止しようとするボクに、彼は「見せつけてやろうよ。俺たちも見せてもらったんだし」とささやいて、さらに深々とオチンチンを侵入させた。
「見せっ……えっ、あっ、あんっ」
根元までしっかりとお尻に入ったカチカチのオチンチンが、ボクのお尻の中をゆっくりとかきまわしはじめる。
「あっ、あっ、あっ、……あっ!」
お尻を通して得られる初めての快楽に、思わず声を出してあえいでしまった。
――きっ……気持ちいいっ……。こんなに……っ、こんなに気持ちよかったんだ……アナルセックスって……。
全裸露出をして、首には首輪をつけて、それを見られながらボクはお尻の穴を犯されている。
そうしてずこずこと掘り進められているうち、いつしか、恥じらいさえもが気持ちが良いと感じられるようになった。
恥ずかしい姿が覗き穴を通して見られてると思うと、それだけでぞくぞくする。
――男の子の視線を意識してるだけで、何倍も何十倍も、めちゃくちゃ興奮するっ……。
ボクは、さきほど隣の個室の男の子がしていたのと同じように、泣き声をあげた。
自分がどれだけ変態なのかを知ってもらうために、頬を赤く染めながらも、その結合を隠そうとはしなかった。
「あっ、あっ! あっ……! あっ! ……あ~~っ!」
クリックで画像を拡大。(18禁)